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外国勢最大の日本の買い手が米国債売却-過去3カ月で600億ドル処分

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米国債市場が過去に波乱に見舞われた局面では、外国勢で最大の投資家が救いの手を差し伸べてきた。だが、今回はそうではない。

  米連邦準備制度が9兆ドル(約1170兆円)のバランスシート圧縮に踏み切ろうとする矢先にあって、ここ数十年にわたり米国債の大量購入で知られてきた日本の機関投資家の動向が大規模な債券売りに拍車をかけている。

BMOキャピタル・マーケッツの最新データでは、外国勢で最大の米国債保有者である日本勢は過去3カ月に約600億ドル相当を処分。日本の保有残高の1兆3000億ドルに比べると小さな変化かもしれないものの、売却が膨らむ可能性もある。

  それは米国と日本の金融政策の道筋がこれまで以上に分岐して、円が20年ぶりの安値に沈み、市場のボラティリティーが急上昇しているためだ。これらは全て為替ヘッジのコストを押し上げており、特に大手生命保険会社の間では、米国の名目利回り上昇の魅力を完全に相殺している。

  結果的に日本勢は歴史的な米国債売りの一因となっており、米10年国債利回りが3%を確実に上回るまでは市場に一斉に戻ることはないかもしれない。実際、米国債利回りが数年ぶりの高水準にあっても、ゼロに近い水準にある国内債の魅力が一段と高まっているように見受けられる。

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